早く帰ってきて
早くあなたに会いたいの

早く私を抱きしめて・・・・






あ な た が い な く ち ゃ





「つまんない。」
「さっきからそればっかじゃねーか。」
「何で神田と一緒に食事しなきゃいけないの?」
「テメェが勝手に俺の前で食べてるからだろ。」
相変わらず神田は仏頂面で箸を器用に使いながら蕎麦を食べていた。
「今日は任務あるの?」
「あぁ。」
「へー・・大変ねぇー。」
私は今日も特に任務もなく、教団でぼーっと過ごすだけ。
まぁ、オフの日なんて滅多にないから、貴重な休みんなんだけど・・。

神田は蕎麦を食べ終わったらしく、席を立ち、さっさと食堂から出て行った。
「わお。相変わらず食べるの早い・・」
私は一人でパンを食べていた。

ラビが任務に出てから1週間・・・か。
まだ帰って来ないのかな・・・
何で、いつもラビと一緒に任務に行けないんだろ・・・コムイさんの陰謀?策略?
よし・・。もしそうだったら、首絞めちゃおう・・。
早く帰って来ないかなー・・・・もう待ちくたびれちゃったよ・・・

たかが1週間でこんなに寂しくなるなんて思ってなかった。
今まですぐ帰って来てたのに・・・めずらしい。
よほどてこずってるのだろうか・・・

あー・・・落ち着かない。もうラビが居ないと駄目みたい。
いつからこんな風になっちゃったんだろ・・
自分がよくわかんないや。


ー!」
コムイさんが食堂のドアから大声で私を呼んだ。
「なんですかーー・・・」
「ちょっと仕事手伝ってー!」
「・・・えー」
「今日、任務ないんだから、手伝って!!!」
よほど、仕事がたまってるんだろう・・・・というかいつものことだ。
「わかりましたー」
私は席を立ってコムイさんの後についていった。




「もー・・なんで私まで・・」
目の前に置かれた資料をチェックして・・イノセンスがありそうな場所をチェック・・。
なんて面倒くさいんだ。
ため息をつきつつ、手を進めた。
けれど頭の中はラビのことしか考えてない。
早く帰ってこーーーい。
そう思った瞬間だった。
奴の声が聞こえたのは。

ーーーーー!!!!」
叫び声と同時に、ドアがバターンと開かれた。そう、おもいっきり。
「・・・ら・・ラビ?」
全員の目がきょとんとしていた。
「やっと帰ってきたさーーー!!!!」
私は都合よく、ドアの傍に居たのでラビに思いっきり飛びつかれた。
「会いたかったさー。」
「・・・うん、わかったから。ちょっと苦しいっ・・・くる・・しい・・」
「あ、ごめん。」
ラビはパッと腕を放した。
危ない・・あと少しで三途の川が見えるところだった・・。

「あれ・・?腕怪我してるじゃない・・」
「あ、忘れてた。」
結構血が出てるにも関わらず、ラビは平然としていた。
何なんだ、この男は。
「怪我なんて気にしてる場合じゃなかったしな!」
「へ?何で?」
「だって一刻も早く、に会いたかったから。」
にんまりと笑った顔は私の心を呼んでいるようだった。
が寂しがってると思って。」
本当に何なんだ。この男は・・・。

「ばーか。」
「あ、ひでぇ!!!」
「ほら、早く治療しに行くわよ。」
私はラビの腕をひっぱって、治療班の所へ向かった。
もちろん、仕事なんて放って。


「いやー、久々だな!会うの!」
ラビは明るい声で笑いながら言った。
「・・・ラビ。」
「ん?」
「大好き。」
さっき、ラビが笑ったように私もにんまりと笑って言った。
不意を衝かれたのか、少し驚いた顔をしたが、すぐ笑顔に戻った。
「俺も。」
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